「安い」という探偵・興信所
「安い」「格安」は本当か
探偵の広告や宣伝、WEBサイトを見ると「安い」「格安」「最安値」などの表現を目にすることが多いかと思います。
相談する方の視点で考えてみると、自分で「安い」と言うところがあまりに多すぎて、実際のところどこが本当に安いのかわからない、という状況ではないでしょうか。
そう、どの探偵事務所も「自分で安いと言っているだけ」で、誰かに安いとお墨付きをもらっているわけではないのです。
繰り返しますが、いろんな人が安いと言っているのではなく、いろんな探偵事務所が自分で安いと言っているだけです。
この時点でもう探偵事務所って何だか胡散臭いなとお思いかもしれませんが、実際にそういうやり方が業界に広がってしまっている状況です。
口コミやランキングによる「安い」という評価
では、第三者による「安い」という評価はないのかというと、あることはあります。
それは「口コミサイト」や「ランキングサイト」による評価です。
しかし、この口コミ・ランキングサイトに掲載されているものは一部の探偵・興信所にかなり偏っている傾向が見られます。
全国に数千あるといわれる探偵・興信所を全て比較するのは大変骨の折れる作業で、どこのどんな人が何のためにそんな比較を行ってくれるのか?という問題があり、そんなことをやってのけた方はおそらく今まで誰一人としていないはずです。
じゃあ今ある口コミ・ランキングサイトは何なの?ということになりますが、多少のWEB知識を持つ方ならすぐにわかることで、「ステマ」や「アフィリエイト」によって作られているサイトなんですよね。
業界内部で働く者としては、ご丁寧にランク付けまでしてご苦労様です、と言いたいところですが、これがステマやアフィリエイトの手法の一つなので、そういったサイトが現れてしまうのはある意味仕方ないことかもしれません。
つまり何が言いたいかというと、これらのサイトの目的は「特定の探偵の宣伝」をしたり、「サイト運営者自身が利益を得ること」なので、「紹介している探偵が本当に安いかどうかは関係ない」ということです。
第三者の評価としてあてにしてはいけないということですね。
探偵が「安い」と主張する仕組みを見抜く
では、安さで探偵を探している人はどうすればよいのでしょうか。
そもそも探偵事務所が自ら安いと主張するからには、おそらくそれなりの根拠や自信があってのことなんだろうと思います。
数字も提示せずに「安い」と言ってしまう探偵・興信所や、適当にピックアップした他社と比べても明らかに高額料金なのに「安い」と言ってしまう探偵・興信所は一般的な金銭感覚では手に負えないので除外しましょう。
話を戻すと、安いと主張するには「目に見える数字」が実際に安い数字である必要があります。
おそらくどこの探偵事務所も「調査員1名・1時間」でいくらなのかの数字を出してくるはずです。
その数字が安く見えても、本当に安いかどうか?を判断するには下記のポイントをおさえる必要があります。
- 最低契約時間は何時間なのか?
- 最低契約調査員数は何名か?
- 1回の調査で最低限かかる料金はいくらなのか?
なぜこんなことを書くのかというと、「その探偵事務所の提示する最安単価になるには長期間及び高額契約が必要」などというからくりがあったりするからです。
見た目は安くても「1回の調査で多くの調査員を使って契約時間も長い、結果として最低限かかる料金がかなり高かった」ということもありえます。
つまり実質的な「調査員1名・1時間の料金」と「最低限かかる調査料金」を割り出して比較する必要があるわけです。