GPS調査の落とし穴

駐車場

GPS発信器は優秀な浮気調査機器ではありますが

現代、GPS発信器を使用した調査が夫婦の浮気調査や社員の素行調査などでは主流となってきています。

確かにGPS発信器を素人でも簡単に入手できる専門の販売店やレンタル会社がネット上で検索してもかなりの数に上がっています。

しかし、配偶者の浮気調査や社員の素行調査などでこのGPS発信器を用いたからといってすぐに不貞や非行の証拠となる事はありえません。

例えば営業社員の素行調査でGPS発信器を取り付けた車両がネット上の地図でパチンコ店の駐車場らしき処を指しているからといって本当にパチンコ店の駐車場に停車しているとは限らないと言うことです。

GPS発信器は携帯電話の基地局を利用している情報が殆どでアンテナの位置よりピンポイントの場所を示しているとは限らず、最大で半径500mを超えてしまう位置を示すときもあると言うことです。

また、パチンコ店に車両を長時間駐車していたとしても対象者社員がパチンコ店にてサボっていると言うことも断定できません。

パチンコ店の駐車場は基本、無料に利用できるところが多く、近くの会社や店舗などへの営業する際に駐車場として利用しているのかもしれず、絶対にサボってパチンコ店で遊戯をしているとは限らないのです。

同じように配偶者の浮気調査でも同様の事が言えます。

ラブホテルが多くある地域に停車しているとしてもラブホテルに入っているという保証は無いのです。

またGPS発信器を取り付けた車両で必ずラブホテルなどに行くとは限りません。

コインパーキングやそれこそパチンコ店、ファミレス、スーパーなどの駐車場に駐車して歩いて移動したり、浮気相手の車に乗り換えてラブホテルに行くというケースも少なくないのです。

このようにきちんとした証拠を押さえるためにはGPS発信器だけの情報ではどうしようもありません。

確かに行動の状況を把握する為には参考となる情報であることには違いないのですが、確実な証拠にするにはやはり尾行していくしかないのです。

探偵が尾行調査する上でGPS発信器を装着しますが、あくまでも何かあった場合の補助的な機器として使用するだけなのです。

例えば車両を尾行していくと信号に引っかかってしまったり、細い裏道を走行する場合があります。

余りにもピッタリと後ろに付いて尾行することはバレてしまう場合もあります。

当然、探偵は察知されないために距離を置いたりして尾行する場合も出てくるのです。

このような状況の時にGPS発信器を有効に利用して追いついたり、短時間で探し出して尾行を続行していくのです。

あくまでも目視での尾行を主体としなければ確たる浮気の証拠を得る尾行調査は出来ません。

この点を取り違えている人が多くおられるのです。

GPS発信器だけの情報だけでは何も証拠として価値のあるものではないということを肝に銘じておくべきです。

尚、探偵でも会社の所有の車両で会社名義の車両であり、依頼人が会社代表者かその代理人であるとか配偶者の車両であることが絶対条件となります。

たとえば社員が自分が所有する車で移動していた場合、会社の依頼であってもその車にGPS発信器を取り付けることは違法になりかねません。

同様に配偶者の浮気相手の車両に取り付けたり、結婚前の恋人の車両に取り付ける事も違法性を問われてしまいます。

何しろ恋人といってもまだ他人です。

他人の所有物に発信器などを許可無く装着することはプライバシーの侵害に当たりますし、発信器を取り付ける際に自宅敷地内の駐車場などに立ち入れば住居侵入罪が適用されてしまいます。

この点は十分に理解して貰わないとなりません。

探偵ならそれぐらいの違法行為は簡単にしてくれるなどとは思わないで下さい。

GPS発信器は確かに優れた調査機材でありますが間違って使用することで御依頼者自身が不利になってしまう場合もあるのです。